2003シリーズ第2戦大会レポート

スーパートライアル2003年シリーズ戦第2戦が去る5月18日、鹿児島市吹上モトクロス場にて、開催されました。第1戦に続き今回も雨かと思われましたが、なんとか持ちこたえ、コース設定も予定どおり修正なしにスタート。ノーマルクラスは前回にも増してのテクニカルセクションで、何と午前中の5、6、7SECは、最大減点、転倒車のオンパレード、2日前の雨が乾ききっていなかったのか、グリップが悪くサービスSECのつもりのモーグル5SECまでも1台もクリアーできず3SEC中1セクでもクリヤー出来た選手がわずか6名と惨憺たる結果に、競技が成立するのか主催者側も青ざめました。ところが午後になると、時折晴れ間も見え、路面が乾きドライコンディションになり、午前の鬱憤を晴らすように、激しいバトルが再燃しました。長いヒルクライム、ダウンの2SECはほとんどの選手がクリーン、ショートヒルクライム、キャンバーターン組み合わせの1SECはクリーンこそなかったものの、まずまずの出来で、やはり第2戦1番のテクニカルセクションの3SECが、勝敗の決め手になり、ギャラリーも大いに盛り上がっていました。このセクションはトライアルのあらゆるテクニックが要求され、ちょっとしたライン、アクセルコントロールミスが、即転倒につながり、転倒車も多く、また慎重に走りすぎタイムオーバーになる選手も多く、駆け引きの点でも見ごたえのあるセクションでした。結果は、やはり実力者が上位を占め、特に優勝の松尾選手は危なげの無い走りで31点という好成績で、第1戦の2位に続きポイントを稼ぎ、シリーズ制覇にむけ一歩リードしました。シルエットクラスは相変わらず4名参加と寂しい状態でしたが、アグレッシブな走りでギャラリーを沸かしていました。今回、地元鹿児島勢が、入賞者6名中、井手上選手ただ一人とふるわず、残念でしたが、薩摩隼人の意地にかけても次回奪還を目指して頑張って下さい。最後に今回のコース設定ついて、「厳しかったけれど楽しかった。トライアル競技なのだからこれぐらい厳しいのはあたりまえ」という意見が多かったのには、スタッフ一同、ホッと胸を撫で下ろし、改めてエントラント各氏のトライアルに対する情熱に苦労が報われ、充実感を味あわせていただきました。

第2戦、パドック風景。スタート前は皆さんきれいなマシンでした・・・。

4SECシラスセクションに挑む松尾選手。ますます2ストの扱いに磨きがかかり、厳しいセクションに苦戦しながらも優勝、トライアルはパワーだけでは勝てない事を証明。

5SECモーグルのコブ180度ターンにトライする2位の亀光選手。フロントが斜面を滑り落ち何度切り返しても曲がってくれない。結局ほとんどの選手がココでアウト。

1SECのV字駆け上がり直後のタイトターンに挑む山田jr選手。親子でエントリーし今回はjrの勝利。急速に力をつけている様で、3SEC出口でのタイムオーバーが悔やまれる。

3SECのキャンバー駆け上がりを失敗し横転の押川選手、上位入賞者でも横転は免れない。

4SECシラスのV字よりの駆け上がりにトライする井手上選手見事にクリアー。このV字溝は鹿児島名物のシラスで、フカフカの砂のようにグリップが悪くクリアー出来たのは2名のみ。

転倒車続出の厳しい戦いを制したノーマルクラス入賞者の皆さん、厳しいコースだっただけに皆さん満足げでした。

3SECシルエットクラス伊東jr選手。改造車もHCをもらい参戦出来る。JFTAスーパーの伊東選手のマシンでjrが参戦。トライアルはマシンの性能だけでは勝てない事を証明。

シルエットクラス表彰式。今回もエントリー4名と寂しい結果ではあったが、各選手とも激しいトライでギャラリーを楽しませ、競技会を盛り上げてくれた。

3SEC駆け上がりの頂上、ラインを誤りコブに乗り上げ横転の横溝選手。ここで横転する選手が多かった。勝敗の分かれ目のセクション

横転して屋根が潰れてもこの笑顔、恐るべし田之上選手、この後ガムテープで修正し競技に復帰。

3SEC有村選手、出口の駆け上がり手前のターンで勢いがつき過ぎたのか?屋根のステッカーがきれいに見えています。確かにタイムオーバーも多いセクションでした。

今回唯一のロング車BJ42で参戦の池田選手、テクニックではショート車に負けてはいなかったが、随所でケアレスミスがあり残念な結果に。

3SEC残りわずかのところで、かなりの勢いで派手に一回転の長浜選手、これでもドライバーは無傷でした。

5SECモーグルのコブターンにトライ中の桜井選手、数少ないジープJ58で参戦。残念ながらリタイヤに終わる。